STORY

SARAXJIJI Story  No.o2 – Product Inspection

SARAXJIJI Story No.o2 – Product Inspection

アトリエでの製品検査


縫製が仕上がって、製品が工場からアトリエに入荷してくると、まず依頼点数と仕上がってきた点数の相違をチェックをします。素材に無駄がないように、可能な限り効率よく裁断して生産してくださるので、依頼よりも若干多めに出来上がったり、生地の不備を省いたことで予定よりも少なめに出来上がったりすることもあるためです。
縫製の仕上がり具合の確認は、各工場でもチェックしていただいておりますが、アトリエでも独自に製品検査をしています。依頼通りの縫製になっているか、仕上がりが綺麗か、縫い落ちなどがないか、生地不良が入っていないか等を、検品スタッフがひとつひとつ丁寧に確認を行っています。

検査の流れ


工場での縫製は機械でも、基本的には人の手によって作られているので、100%すべてが完璧というわけにはいきません。丁寧に作る流れで作業されたものでも、時々不備が出ることもあります。生地自体も、予め検反時にキズのある場合は、ミミにチェックが入れられているので、省いて裁断してくれます。それでも、とても小さなキズが入ってしまう場合もあります。工場や生地メーカーで確認出来ない不備を見逃さないように、アトリエでもさらに確認することで、出来るだけお取扱店やお客様へ、よりよい品質の製品をお届けするように心がけています。

検品の後


アトリエでの検品が終了すると、ご注文いただいているお取扱店や個人のお客様へようやくデリバリー出来るのですが、縫製の不備や、生地の不備があった場合は、どういう不備がどこにあるかを記した「お直し依頼書」を添付して、再度工場や生地のメーカーへ戻して修正してもらいます。修正から戻ってきた製品を再度、検品スタッフがきちんと修正されているか確認します。ほとんどが綺麗に戻ってきますが、まれに完全には直らない場合があります。そういう製品は着用することには全く支障がなく、私たちが直接お客様へ説明して手渡すことが出来る「THE 10TH FLOOR」でのみ、Bアイテムとしてプライスダウンをしてご案内しています。

私たちが考える製品のクオリティ


可能な限り、私たちはその背後で懸命に製品を形にしてくれている方々と共に最善を尽くして、使ってくださる方へ丁寧にお渡ししたいと考えています。ただ、時として、手作業ならではの特質、天然の素材であるが故の節など素材の特性や、染色や織り・編みの工程上の特質など、不備とは言えない状態のものも、捉える人によってはクレームになる場合があります。その部分を排除することで、不必要に資源を無駄にすることになってしまったり、エネルギーを消費してしまうことになるのは、本末転倒だと考えます。どうやってモノが作られていくのか、背景を知ってもらうことや、たくさんの手と想いがかけられていることを伝えていくことも、私たちの仕事であると思っています。