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Sense of touch

APR 16, 2o2o
Sense of touch

”触覚”


4月も半ばを過ぎましたが、なんだか朝晩と日中の気温差があるせいか、
仕事中はまだ膝掛けが欠かせません。
昨今の状況を考えて、アトリエの窓を少し開けたままにしているということもありますが、
デスクワークをしていると特に足元が心許なくて、
ラフィーガーゼのケットを腰からぐるぐると巻いて過ごしてます。

カットソーはもちろんですが、このラフィーガーゼケットに触れているとなんだか安心出来て、
肌寒い時はほんのりした温かさを感じ、暑い時は熱がこもらない。
触れている時のこの心地よさは、一体なぜなんだろう、とふと思いました。

どんなテクスチャに触れてどう感じるかは、人によって違うところもあるでしょうが、
柔らかい という触覚は多分、誰でも心地よいという感情に繋がるのじゃないかと思います。
モフモフの猫のからだ、ふわふわの毛布、発酵しているふっくらのパン生地、
幼い子のぷっくりしたほっぺた、このラフィーガーゼ…。
私にとっての心地よい触覚は、こういう柔らかさです。

赤ちゃんがなんでも口に入れてしまおうとするのは、
味を確かめる為ではなく、見たり聞いたりするよりもより確かな情報を得られる手段だからだと
ある触覚研究者の方が書いています。
触覚というのは、五感の中で一番早く発達するそうです。
赤ちゃんがそうやって触れることを直感的にやっているのは、きっと本来人間に備わった本能であり、
触るということで認識し、感情を笑ったり泣いたりして伝えているんでしょうね。
成長して大人になるにしたがって他の情報収集の仕方を学んでいくことで、
触覚から至る感情に気づくことが衰えていっているのかもしれません。

私が誰かに見せる為だけの服を作るのではなく、使う人にいい触覚を感じて欲しいと思うのは、
自分が触覚から至る感情を感じすぎるからかもしれません。
頭をすっきりさせて、誰もが自分にとってのいろんな心地よい”触覚”を見つけられるといいですね。

おもしろい記事なので、よかったら読んでみてください。

わたしたちは触覚のことを忘れている!?触覚研究者・仲谷正史さん