BLOG

the condition of liking and of disliking

JAN 6, 2o22
the condition of liking and of disliking

”好きなことと嫌いなこと”

去年の年末からギャラリーを模様替えしたり、移動前のアトリエだったスペースを片付けたり。通常の業務と並行して、少しずつですが片付けをしています。大変なのに、なんだか楽しくなってしまうのがこの片付け。ただ片付けるのではなく、レイアウトを変えたり、すっかり忘れていたものが出てきて処分したり、いつかリノベーションをと考えたりしながら、ここのスペースにあれ置きたいなぁとか、こんな感じのって探せばあるかな?と検索を始めたり。それでピッタリのものを見つけた時は「出逢いだ!!」と衝動買いしてしまったり。要は、締め切りもなく、好きなようにあれこれ考えることが楽しいんだなと、改めて気がつきました。笑


画像のランプは、昔アンティークショップで購入して自宅につけていたのを、ギャラリーが出来た時に移設したJieldeのウォールランプ。アームの近くにスイッチがあるのだけど、スイッチ付きのコードを付けてもらって、壁際のアイテムに光が当たるように高い場所に設置してもらいました。ここの場所のために買ったものじゃなかったのに、妙にいい感じで収まったことに1人でほくそ笑んだり。


もともとインテリアに興味があって若い頃に住宅メーカーに勤務し、退職後もしばらくはインテリア関係の仕事ばかりしていたから、今もその関係の仕事を続けていたらどうだっただろうと思うこともありましたが、インテリアのスタイリングとして自分は合わないと思ってもお客様の要望ならばやらなくてはならないというところが、自分には向かないと、好きだったインテリアの世界は自分には無理だ、と悲しくなった気持ちも覚えています。


最近は、嫌だなーと思うことはいいことだと捉えるようになりました。なんか嫌だ、と感じることの反対側に、自分の「本当に好きなこと」が隠れていたことに気がつくようになったからです。この、嫌だと感じなければ出てこなかった「好き」は、普段はいろんな思考に邪魔されていて、気がついていない「好き」だったりします。自分がよいと思うものをよいと思ってくれる人だけに手渡すことが出来るなら、どんなに楽しいだろうという気持ちに気づけたのは、自分が「嫌だ」と感じることがどういうことなのかを自問自答したからなのでしょう。


インテリアの世界では「好き」に気がつけなかったけれど、今やっている仕事はこの時の「嫌」から気づけたことで生まれている気がします。自分が嫌だと感じる気持ちを大事にしようとすると、大人気ないとか、自分勝手だと言われがちですが、それをガマンすることがよいことだとか、嫌だと思うことがよくないことなのではなく、気づきのためのいい出来事だと思うと、どんどん楽しくなっていくから不思議。あ、いま自分の心が軽くなった…と感じられるように物事を選んでいくと、何ごともいい方向へ行ける気がします。



誰かではなく、まず自分がいいなと思うものを頭の中で形にしていくことは至福なのだと、思います。